こんにちは⭐︎やっと梅雨らしい気候になってきましたね!ジメジメした天気は嫌だけど、お気に入りの傘やレインコートなどを着て快適に過ごしたいですね😊☔️
今日は「親知らず」のことについてお話しします。
親知らずとは正式名称は「第3大臼歯」と言い、中切歯というど真ん中の歯を1番と数えると8番目に当たる歯になります。10代後半頃に上下左右の一番奥に最後に生えてきます。親知らずは一般的には、上あごの左右2本と下あごの左右2本の合計4本ありますが、もともと親知らずの存在しない人や、4本が全て揃っていない人など個人差があります。
あごの大きさが小さくて、親知らずの生えてくる場所がない人、歯の傾きが普通と異なっているため歯ぐきから少ししか見えていない人、親知らずが完全に横向きになっているため歯ぐきの中に埋まっている人など、症状は様々です。
では、どのような親知らずの症状の人が放っておくと良くないのでしょうか。
主に下の親知らずで、少し横向きに傾いていて、大部分は歯ぐきの中に埋まっているけれど、少しだけ歯が見えている、という状態は危険です。
部分的に歯ぐきに被ってしまっているので、汚れがたまりやすく、とても不潔になってしまいます。放っておくと、その親知らずの周りの歯ぐきや骨が病気になってしまいます。これを智歯周囲炎(ちししゅういえん)と呼び、20歳前後の人に発生する頻度の高い疾患です。智歯周囲炎が大きく広がると顔が腫れたり、口が開きにくくなってしまいます。この智歯周囲炎になった際には、化膿止めや痛み止めを処方し、炎症を一旦抑え様子を見るといった場合もあります。しかし、親知らずの生える方向が悪かったり、炎症をくり返しているような場合は、抜歯することが適当と考えられます。親知らずは、一番奥に生えている歯で歯ブラシもとどきにくく、汚れが落とせていないことも多いため、虫歯になってしまう可能性も高くなってしまいます。一旦虫歯の治療をしても、不潔になりやすく、再度虫歯になってしまう場合も度々見られます。そのような場合にも抜歯をすることをお勧めします。また、横向きに倒れている親知らずは、前の歯を押す力が加わっているので、下の歯並びがだんだん悪くなってしまうこともあります。
親知らずの抜歯は正常な方向に生えている場合には、普通の歯を抜くのと同様で比較的簡単に抜くことができます。しかし、親知らずの大部分が骨の中に埋まっていたり、歯の根っこが複雑な形をしているときには、骨や歯を削ったりするため、抜歯するのにも時間がかかり、かなりの手間が必要になります。親知らずの状態や、患者さまの体の病態によっては、入院や麻酔下での手術が必要になるため、総合病院や大学病院へご紹介させていただく場合もあります。