こんにちは。9月に入り、少し過ごしやすくなってきましたね。新しい季節になると、何か新しいことにチャレンジしたくなります。皆さんはこの秋、どんな季節にしたいですか?
そのき歯科クリニックでは、妊婦さんの患者さんもよくお越しになられます。今日はマタニティー歯科についてお話しします。
妊娠期には女性ホルモンが大量に分泌される為、歯ぐきの発赤、腫れ、出血が見られることが多いことが知られています。特に、妊娠初期にはつわりの影響で、生活習慣が乱れてしまい、ブラッシングが十分にできず、歯周病になってしまうことも少なくありません。歯周病が重度の妊婦の場合、早産や低体重児出産、妊娠高血圧症、糖尿病などのリスクが高まると言われています。また、妊娠の進行に伴い、唾液の量が減ることにより、虫歯にもなりやすくなってしまいます。
以上のことから、妊娠中の口腔内のケアは非常に重要だと言えます。
妊娠初期の頃には、多くの妊婦さんが嘔吐や食欲不振、倦怠感などのつわりを経験すると思います。つわりがひどい場合は、無理をする必要はありません。安定期に入り、体調が安定してきた時に歯科受診をしてください。安定期に入ると、できる範囲内での治療が可能になります。先生と相談しながら、進めていく形となります。
体調が優れない時には、ご自身でできる範囲内でのセルフケアをしましょう。
・体調のいい時間帯に無理のない程度に歯を磨きましょう。
・香りの強い歯磨き粉をたくさん使用しない方が良いです。匂いに敏感になっている時期です。
・顔を下に向けて歯磨きを行いましょう。喉の方に唾液が流れると、吐き気を誘発してしまいます。
・歯ブラシは小さめのヘッドのものを使う方が、吐き気をも誘発しずらいのでオススメです。
・歯磨きが十分に出来ないときは、しっかりぶくぶくうがいをしてください。口腔内を清潔に保つことができ、気分もスッキリします。
・ガムを噛むことができる場合は、砂糖不使用のキシリトールガムを噛むのもいいでしょう。唾液の分泌が促進され、虫歯予防にも繋がります。ただし、食べ過ぎには注意してください。
歯周病や虫歯にならないよう、禁煙はとても重要です。親の喫煙によって、3歳児の虫歯になる確率は2倍にもなることが知られています。また、妊婦本人がタバコを吸っていなくても、近くで吸っている人がいて煙を吸ってしまった場合、妊婦や胎児に影響が出ることが多いので注意が必要です。他にも喘息や、気管支炎、耳鼻科系疾患、皮膚科疾患、歯科疾患など、喫煙が原因で罹患する確率のある病気は大変多いです。生まれてくるお子様のためにも、タバコは絶対にやめましょう。